アリス・セツコ・ヒライさんについて


アリスさんと、プロジャズマンのジョー・マックイーン(98歳)、2014年5月撮影

アリス・セツコ・関野・ヒライさんは日系二世の看護師さんで、28年以上日系アメリカ人の歴史を語り伝えているプロスピーカーでもあります。サンフランシスコの裕福な家庭に生まれたセツコさんの人生は時代の波に翻弄され大きく変化してきました。戦争のため殆ど全てを失った彼らですが、家族の愛だけはずっと持ち続け、歩んできました。
セツコさんはこの彼女の人生を、第二次世界大戦時の狂気的な差別・偏見・憎しみから彼女や家族を守り続けたという大きな遺産をのこしてくれたご両親のタカサブロウさんとリリアンさんにささげています。

セツコさんは日系アメリカ人強制収容所のひとつ、ユタ州のトパーズキャンプの生き証人です。彼女はこの歴史をユタ州の小学4年生から市民団体の大人にまで伝え続けています。彼女がこのなかで伝えていることは 愛と、同じ悲劇を二度と繰り返してはいけないということで、これまで沢山のひとがセツコさんのこのお話をきいて感謝の手紙を送っています。

第二次世界大戦終了からもうすぐ70年、日々この時代を生きた人達はこの世をさられていきます。セツコさんは2013年の夏 突然ひどく体調をくずされ、このときご自分の時間にも限りがあると実感として認識されたそうです。日系人のことをよくしらないとしても日本の子供達にもこの人種や国をこえた話を伝えたい、そんな彼女の思いに沢山のひとのこころが動かされました。彼女の思いを形にしようと、沢山のボランティアが集いました。
この2014年の夏、セツコさんは初めてこの話を伝えるために日本へいきます。これはセツコさんにとってもボランティアの私達にとっても大きなチャレンジです、なぜなら日系移民の話は殆どの日本人にとって馴染みのない、もしかしたら興味すらない話だからです。それでも私達は、彼女のお話がこれからの時代を生きる日本人にとても大事なことを教えてくれると信じています。

「アリス・セツコ・ヒライ講演会をサポートする会」代表 田中 朋子

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